行っチャオ!海外!

イタリア人夫との世界アッチコッチ旅行記 (アメーバブログから引越ました!)

エルサレムで戦闘態勢!

私達を乗せた飛行機は、早朝5時にテルアビブ空港に無事着陸。

エルサレムに移動する為に、空港からのバスを探します。

バスの運転手さんに、途中でバスを乗り換えるように言われ、ポロリと下ろされた場所は、周りに何もない大きな幹線道路のジャンクション。

早朝なので、車の通りも少ないし・・・。

バス停らしきものはあるけど表示も当然読めないし・・・、バスなんて全然来ませんけど・・・?

 

 不安を感じながら待つ事40分程で、エルサレム行きのバスに拾ってもらえました。

テルアビブの空港→エルサレムのバスセンター

片道1人21.5NIS(シェケル)【2010年1月現在1NIS=約25円】

所要時間:約1時間20分(待ち時間を除く)

 

エルサレムのバスセンターは、私達が目指すオールド・シティーから少し離れているので、バスセンターの建物を出て道の反対側のバスの停留所から6番のバスで再び移動。

バスの車窓から見るエルサレムの街は、雑然としていてお世辞にも魅力的とは言えない。

 

オールド・シティーのダマスカス門の近くでバスを降り、これから3泊する安宿「New palm hostel」に荷物を預けました。

イスラエルの物価は、ヨーロッパ並みかそれ以上に高く、ホテルの宿泊料金も馬鹿になりません。

この国を旅行するバックパッカーの多くは、安ホステルのベットひとつだけ借りて寝泊りする(ドミトリー)事が多いんです。

私達は、ひとまず安いプライベートのバス・トイレ付きの部屋を予約。

1泊朝食付2人で40ユーロ(1ユーロ=約130円)。

 

 さて、これからどうしようか?っと、主人Fabcinoに尋ねますと・・・

ベツレヘムに行きたい」とのこと。

ええ~、今日、これから、あのベツレヘムに行くの~?!?!と、逃げ腰の私。

 

ベツレヘムは、エルサレムから車で1時間程のイエス・キリスト様の生誕地として有名な町。

もちろん、明日には行く予定にしてるけど、今日は何と言っても「12月25日のクリスマス!」。

敬虔なキリスト教徒の皆様でゴッタ返しているんじゃないの?!?!

 

「ほら、僕、小さい頃からカトリックだったでしょ?今日、この日に行きたい」と、

突然カトリック魂に火が灯ったFabcino。

この方、今ではすっかり無宗教なんですけど、こんな時だけ宗教心が顔を出すわけですね

勘弁してくれ~・・・と、思いながらも仕方が無いので(スポンサーに)従う私。

 

歩き出すとすぐにタクシーに声をかけられました。

ここでは、子羊(旅行者)を狙って狼達が手薬煉ひいて待ち構えているんです。

運転手:「タクシー?!?!」

運転手:「どこに行くんだ??」

私:「ベツレヘムに行くの。チェックポイントまでいくらですか?」

運転手:「100NISだな」

ほーら、おいでなすった。ガイドブックでは50NISが妥当って書いてましたもんね。

私:「じゃぁ、結構です」

運転手:「待って、待って、じゃぁ、あなただけ特別に80NIS」

私:「40NIS!」

運転手:「・・・分った、50NISだ」商談成立。

 

こういう固定価格の決まっていない国では、出発前にガイドブックなどで「適正価格」をしっかり把握しておかないと常にぼられる事になっちゃいますね。

だけど、タクシーの中でも運転手の商談は続きます(←本当~にしつこい)

 

運転手:「帰りのタクシーどうするんだ?俺が4時間でベツラヘムを案内してやる。500NISだ。そうしろ」

私:「・・・200NISなら考えるわ」

運転手:「じゃぁ、特別だ、300NIS!いいな?」

私:「主人に相談します」

相談中:(「どうする?」「僕、ベツレヘムはゆっくりみたい」

「そうね、移動も入れて4時間じゃ見れないもんね」)

私:「悪いけど、ゆっくり観たいのでチェックポイントまででお願いします」

運転手:「何でだ!!!!このタクシーで行けば良いだろう??俺が特別に300NISって言ってるのに、俺が悪い人間だとでも言うのか?!?!」

・・・・はぁ??なんだか会話が明後日の方向に飛んでますけど???

アラブ人の皆様は、常にこんな感じなので旅行者の皆さん、こんな事でめげてはいけません。

とにかく、あちらのペースに乗ったらどこまでもお金を絞り取られます。

私:「ごめんなさい。とにかくチェックポイントまででお願いします」

運転手:「・・・・(←怒ってる)」

なんとか無事にチェックポイントに到着。

チェックポイントと言うのは、パレスチナ自治区に入るためのものでして・・・。

ベツレヘムは、パレスチナ自治区に属しているので、同じイスラエル国内でも鉄格子と塀で区切られた刑務所のようなチェックポイントを歩いて通過しなくてはいけないんです。

 

イスラエルって、本当に複雑な国です。

無事にチェックポイントを通過し、パレスチナ自治区に入ります。

ここから、ベツレヘムの中心地までは更に3km程の距離。

また、パレスチナ側のタクシーの運ちゃん達が待ち構えています。

運転手:「タクシー!!50NISだ。」

私:「私達、歩いて行くから結構です」

本当に歩く覚悟だったんですけど、しばらく歩いていると他のタクシーが声をかけてきました。

運転手:「タクシー!20NIS!」

それでも、歩いていると、今度は15NIS。・・・じゃぁ、って事でタクシーのお世話になりました。

でもね、結構3kmって遠いんですよ。タクシーに乗れて本当に良かった~。 

 

       生誕教会 外

 

 

生誕教会↑に到着すると、思った通り長蛇の列(写真は教会内の列の一部↓)。

 

         生誕教会列

並んでいたのは、イスラエルに出稼ぎに来ているフィリピン人の人達と観光客。

この列に並ぶ事2時間以上。ようやく目指す「生誕の場所」に辿りついても

「立ち止まらずに進みなさい!」と促す神父さま達に追い立てられて2秒で通過。

???何を見たんだっけ??

写真撮影可なんだけど、写真なんて撮ってる余裕もないです。

でも、Fabcinoさんは満足したようなので、良しとしましょう。教会内部↓ 

 

           生誕教会 

 

教会中庭のツリー↓  

           生誕教会 ツリー

 

 

この後、教会の外に出ると、外はものものしい雰囲気。

大きな銃を担いだ黒づくめの警官隊が「べツレヘム平和会館」の周りを取り囲み、

屋根の上からも銃を構えております。

「何事??」と、遠巻きに見てますと、VIPのご到着。

クリスマスのこの日、イスラエルの大統領がスピーチの為にベツレヘムにお見えなんだそうです。

この国の平和は、まだまだ遠いなぁ・・・と、感じた1日でした。

 

そして、エルサレムに再び戻り、ホテルにチェックインしようとすると問題発覚。

3泊予約してあったのに部屋がないって言うんですよ。

予約確認も貰っているし、デポジットも払っているのに・・・。

「問題ない(←十分問題でしょ)。弟のホテルへ行ってくれ」と言われて、

大荷物かついで15分かけて移動。

着いたホステルはロケーションは良いけど、とにかく汚い。

古いのは良いんですけど、汚いのは頂けませんね。

なんか酷い部屋に通されたので、「部屋を替えて下さい」と、フロントの黒人男性にクレーム。

私の怒りの炎が目の中に見えたんでしょうね。

このフロントさん「ロイヤル・スイート」って部屋の鍵を渡してくれました。

「ロイヤル・スイート」って書いてあるのが冗談にしか思えないお粗末な部屋なんですけど、ひとまずこの部屋に落ち着いた私達。この日は、これから始まる結構ハードな旅を想像する事もなく35時間ぶりに眠りについたのでした。

 

 エルサレムに行く前に観たい映画

 『パッション』

イエス・キリスト最後の日を史実にできるだけ忠実に再現した映画。 

メル・ギブソン監督作品。エルサレムを訪れるなら、ぜひ観て欲しい映画。

 

 キングダム オブ ヘブン』

十字軍とイスラムエルサレムをめぐる戦いが描かれている映画。

こちらも、史実に基づくと言う話ですが…。 

映像が美しく、これもお勧め。

 

 『エルサレムで観光 ダビデの塔・嘆きの壁』つづく