行っチャオ!海外!

イタリア人夫との世界アッチコッチ旅行記 (アメーバブログから引越ました!)

ダラダラで、もうクタクタ・・・  【ストーン・タウン】

 ザンジバル島2日目は、島の中心、世界遺産にもなっている『ストーン・タウン 』に行ってみる事に。

私達の宿泊しているパジェは、ストーン・タウンからは車で1時間の距離。

宿泊先のVillaでも、ザンジバル島内のツアーの手配をしてくれます。

『ストーン・タウン』へのツアーは、1人35ユーロ。

 

35ユーロ×2人分は、高いなぁ~

それで、Fabcinoと相談した結果、「自力で行こう!!」って事になりまして、

地元の人達が利用する、ザンジバル島唯一の交通機関『ダラダラ』を使ってストーン・タウンまで行く事にしました。

教えてもらったパジェの辺りのダラダラ乗り場で、20分程待っていると、現れました噂の『ダラダラ』。

 

          ザンジバル ダラダラ 2

 

 小型トラックを改造して、後ろに人が乗れるようになっているんですけど、

硬いベンチは座り心地が非常~に悪いです。

…でも、そんな甘い事言っている場合じゃなかった。

 

             ザンジバル ダラダラ 内部

 

初めは、4人くらいしか乗っていなかったので、余裕だったんですけど…。

走り出して30分程するとすし詰め状態に…。

「ひゃ~、苦しい~」と、心の中で悲鳴をあげていたんですけど、「きっと、あと40分もすればストーン・タウンに着けるはず…」と、自分を励まし…じっと我慢。

すると、外を眺めていたFabcinoが言いました。

「Makicina!ここ、僕らが乗った所だ!!」

「ええええええっ!?!?!?(誰か嘘だと言って…)」

 

どうもね、ダラダラは、ダラダラ走ったりはしないんですけど、人がある程度一杯にならないと目的地に向かわないみたいなんですよ。

本当なら、1時間でつける所も、乗客や荷物を拾ってまわるので2時間くらいかかっちゃう。

片道ひとり1,500タンザニアシリング=約85円。

安いけど、つらい!!

 

これでもかっ!!ってくらいに乗客が乗ったダラダラは、ようやくストーン・タウンに到着。

乗車率170%くらいでしょうか?身動きできないくらい詰め込まれて、山手線の朝の通勤ラッシュを思い出しちゃいましたね。イスのないスペースにも荷物がギュウギュウで、その荷物の上にも人がギュウギュウに座ってます。

辛うじて座っていられるだけまだ良いのかな??

 

やっと、目的地のストーン・タウンに着いたのは良いけど、

排気ガスと、マーケットから漂う異臭に頭クラクラ…。

 

時計台がすぐに見えたので、「あれが、有名な教会に違いない」と、時計台を目指して歩きました。

この教会は、かつて奴隷市場があった場所に建てられています。

 

      ザンジバル 教会

 

地下には、奴隷達が売りに出される前に入れられた牢獄↓が残されていて、ボランティアガイドが説明をしてくれます(でも、アフリカ英語で私にはあまり聞き取れず…残念)。

              ザンジバル 奴隷

              

 小さな、牢獄は…そうね、10畳くらいのスペースでしょうか?

ここに、男性50名(女性は60名って言ったかな??ちょっと正確じゃないです)を詰め込み、真っ暗な中、食事も水も与えず3日間閉じ込め、生き残った奴隷を市場で売ったんだそうです。

こんな狭い所に、50人?!?!体育座りさえまともにできそうにないスペースです。

奴隷達の多くは、ここに連れて来られるまでに、既に長く過酷な内陸部からの移動を強いられていたので、この牢獄で多くの黒人奴隷が命を落としました。

 

ここは、かつてアラブの国、オマーンに支配されていたので、奴隷達はアラブ人達によって、アラブやインド、中南米などに売られたそうです。

 

 今回、私は日本のガイドブックを持っていなかったので、行くことはできませんでしたが、このザンジバルには、過去に日本人女性達が住んでいた場所があるんだそうです。

貧しさ故に日本の農村や漁村から売られた『からゆきさん 』がジャパニーズバーを開いていた場所。

ストーンタウンの中だと聞いてはいたのですが、残念ながら探し出す事はできませんでした。

『からゆきさん』については、私も昔講義で話を聞き、映画も観ました。

彼女達も、貧しい家族の為に売られ、こんな遠くの見知らぬ国で生きるしかなかった女性達です。

日本の歴史の中では、あまり語られる事のない話ですが…。

 

 

ストーン・タウンは、世界遺産になってはいますが、綺麗…とは言い難い町です。

ただ、アフリカとアラブの文化がミックスされて、不思議な雰囲気。

迷路のようなストーンタウンの町を少し歩いて、『驚嘆の家』に到着。

かつて、ここを統治したスルタンの公邸だった建物で、今は博物館になっています。

 

     ザンジバル パレス

 

テラスからの眺め。

 

     ザンジバル ストーンタウン

 隣は、島を守る為の要塞。

     ザンジバル フォート

 少し、お土産屋さんを覗きながら、ストーン・タウンを歩いてダラダラの乗り場へ。

覚悟を決めて再びダラダラに乗り込みます。

 

ダラダラは色んな所で荷物を積み込み、人を積み込み、町の中を行ったり来たりして、

2時間以上かかって、やっと宿泊先の前で降ろされた時には、ボロボロのクタクタでした

現地の人と、交流ができて主人はちょっと楽しかったみたいですけど…。

私は勘弁!もう1度乗る気にはなれませ~んっ!

 

       ザンジバル ダラダラ

 

ストーン・タウンに行く前に観たい映画

サンダカン八番館望郷 』→舞台はボルネオですが、からゆきさんの生涯についての映画。悲しい女性の一生が胸にしみました。

ROOTS 』→過去に日本でも放映されて話題になったアメリカのテレビドラマ。

舞台は西アフリカのガンビア共和国とアメリカですが、奴隷貿易船の話からアメリカでの奴隷解放までの話。

 

『パジェの海で魚になる』につづく