迷路の街 フェズ 2泊3日
イタリアを真っ暗な早朝出発して、フェズに到着したのは朝8時。
アラブっぽいデザインが素敵なフェズの空港に到着した私達。
Fabcinoさんもニコニコ笑顔。でも、思い返せば、この笑顔も長くは続かなかったなぁ・・・。
まぁ、その話は後ほど・・・。
フェズの空港から、鉄道駅まではバスが出ています。
バスに乗り込む際に運転手さんに『STATION??』と聞くと、ウンウンと答えてくれました。
席に座ると、チケットを売る車掌さん(?)がやって来ますので、再び行く先を伝えておくと「ここで降りろ」と教えてくれます。
フェズの鉄道駅も大きくて立派。
おお~、モロッコって結構進んだ国なんだな~と言う印象を受けましたが・・・。
実際旅してみると、そうでもない事にすぐに気付きます。
国が力を入れている所と、入れていない所の差が大きい。
とにかく、大きく立派な駅で翌々日のマラケシュ行きのチケットを購入。
大雑把な記憶で申し訳ありませんが、確か・・・1等車が約300DH、2等車が約200DH。
私達は2等車のチケットを購入。
1等車に乗っていないので違いは分りませんが、2等車も(かなり古い感じだけど)普通の座席です。
(但し、座席指定はありません。)鉄道のサービスは、イタリアの田舎の列車と大差ないかな。
鉄道駅を出た右手にバスセンターがあります。
バスセンターって呼ぶのもちょっと・・・な感じの埃っぽい空き地みたいな所。
ここから、私達は窓口の人に聞いて10番のバスに乗り、観光客の多くが目指すメディナの入り口Bab-Bou Jeloud に一番近いBab-el Mahroukまで移動。
バスの車窓から見るフェズの町は、こんな↓壁で囲まれていて良い感じ♪
Fabcinoも隣で二ッコニコ
車掌さんが「ここだ!ここだ!」と、教えてくれた所でバスを降りました。
さて、これから世界遺産にもなっている迷路のような『フェズのメディナ』の中のRiadを探します。
旅行中は、始めての町に到着して宿泊先に辿り着くまでが一番緊張しますね。
重いバックパックを背負い、気を引き締めて「いざ!出撃!」
途中で「ホテルか?」「タクシーか?」「どこ行くんだ?」「ハロー!ハロー!」「エクスキューズ ミー!」と迷える旅行者をカモにしようと集って来る輩を振り払いながら前進あるのみ!
私は、道案内に10DH(=約100円)も払う気はサラサラありませんもんね。
道を尋ねただけでお金を要求されるなんて許せん!!(←モロッコでは普通)
自力で予約してあるRiadに辿り着く為に、Google mapの航空写真を拡大して持って来ました。
お陰様で難なく目指すRiadに到着。
同じお金を渡すなら、本当に食べるものも食べられず道端に座っている老人や障害を持った人に渡そうねと、主人と決めてましたんで、旅行者をカモにしようと待っている輩には1DHだって払うものかっ!!
なんて意地になってはみたものの…本当~にここの人達、しつこいし強引だし、疲れるわぁ
ある意味、根性のあるタカリ方をしますね。
本日から2泊するお宿は、HotelではなくてRiadと呼ばれるモロッコらしい宿泊施設です。
モロッコの邸宅を改築しているので、部屋数も多くないし、ホテルのような設備も期待できませんが、モロッコの家の特徴でもある中庭が素敵で、モロッコのセンスの良さを堪能できます。
モロッコを旅するなら、このRiadでの滞在は絶対お勧めです!!
Riad専門の予約サイトはこちら 【英語】。
Booking.comの日本語サイトでもでも予約ができます。こちら 【日本語可】 。
私達の宿泊した『Riad Ahlam 』の中庭( + 踊るFabcino)。
メディナの路地を入った小さなドアの中に、こんな素敵なオアシスがあるなんておおお~♪
ここは、Booking.comの評価もTripadviserの評価も高かったので決めました。
スタンダードのお部屋は、意外と小さくてシンプル。
(アメニティーは石鹸のみ。ドライヤーはフロントで貸し出し。バスルームはシャワーのみ)
1泊ツイン1室(朝食付)75ユーロ(約8200円)。
物価の安いモロッコにしてはなかなかのお値段です。モロッコの都市部の物価は、多分日本の3分の1くらいかな??(田舎は5分の1くらい??)
モロッコの物価は安くても、旅行者価格は日本より若干安い位と思っておいた方が良いかもしれません。
旅行者相手に、通常一般価格で商売する気はサラサラありませんので、ここの人達。
この中庭の素晴らしさには大満足ですが、・・・う~ん…
正直な感想:総合的に考えるとオーバープライスかな~
支払いの際に、クレジットカードでの支払いを「キャッシュにしてくれ、キャッシュだ」と3回も拒否したマネージャーさんの強引な態度もマイナス要因。
ここは、クレジットカードOKって書いてあるのに!
Fabcinoさんによると「多分、税金対策なんじゃない??」との事。
モロッコでは、領収書をくれるようなお店も宿泊施設も少ないんです。
ロンリープラネットにも書いてましたけど、売り上げを隠して税金を払わないんだそうな。
クレジットカードだとしっかり記録が残っちゃいますからね。
とにかく、モロッコではあまりクレジットカードは歓迎されません。
前もって「現金で支払いお願いします」とメールで連絡して来るRiadが多いようです。
※現金ならユーロでの支払いもホテル等では可
ほぼ同じ宿泊料金を払うなら、こっちのリアドにすれば良かったなぁ・・・
→『Ryad 53』
迷路の町フェズの中でも分かりやすい場所。
さて、荷物をRiadに預けてメディナをお散歩です。
フェズのメディナ、想像したより随分広い!!
小さな路地だらけで、車は通れないのでロバや馬が荷物を乗せて行き交います。
ホテルでガイドさんを手配してもらうと、2時間で200DHとのこと。
ガイドさんを頼むメリットは、メディナを迷子にならずに歩ける&モロッコ人にうるさく付きまとわれなくて済むって事もあるのですが、お約束の様にガイドによるお土産屋お引き回しの刑にもあうようなので、私達は自力で周る事にしました。
『Medersa Bou Inania』を見学。ここは、神学校みたいな所です。
※見学できるのは一部だけ。おお~、アラブっぽいわぁ~。
『Nejjarine Museum of Wood Arts and Crafts』を見学。
昔の生活の道具なども展示されています(展示物の写真撮影は不可)。
建物が素晴らしいです。
そして、もう1箇所私には行ってみたい場所がありまして。
フェズに来た観光客が大体写真に撮って帰る『タンネリ』と呼ばれる皮製品の染色所。
フェズは革製品が有名なんですが、(ヤギなどから)剥ぎ取った皮をハトの糞にしばらく漬けて柔らかくした物を洗浄してパプリカなどで染色する場所なんです。
強烈な匂いで有名な所なんですけど、せっかく来たのだから私も見てみたい。
でも、運が悪かったんだなぁ~(…今回の旅行は全てにおいて…)
フェズのメディナを歩いていたら1人の若い男性に「タンネリを見ないか?僕の家族が
働いているんだ」と、しつこく声をかけられまして。
『タンネリ』は、見たいと思っていたので(案内料は覚悟の上で)見せてもらう事に。
で、後で彼は言いました「フェズで2番目に大きいタンネリなんだ」
あれ?『タンネリ』って何箇所もあるの??で、連れて行かれた『タンネリ』は、こんな感じ。
強烈に臭くて、ただただ汚いだけの所でした。ここで働く人達は、本当に大変なんだなぁ…と、非常に良く理解できましたけど、私が見たかったのはココじゃないです。ああ…ショック。
ちなみにこちらが、私が見たかったタンネリ(写真は「写真共有サイト 写真部」さんより拝借)
がっかりした私の横には、私以上にショックを受けた人が…。
なんせFabcinoは綺麗好きで、バクテリアとかウィルスとかそんな物を何よりも恐れている人ですので、彼にとってこの場所は、完全に限界を超えてまして…。
吐き気をこらえながら青ざめた主人は、この時からモロッコでの食事を受け付けなくなってしまい、テンションも一気にダウンしてしまったのでありました。あらららら~・・・
しかも、後で「ガイド料!200DH!」なんて、とんでもない請求をされました。
さすがモロッコ人・・・。
あまりに強引でしつこいので、仕方なく70DHだけ払いましたけど、本当に気分悪いったらないですね~
巨大迷路の町フェズには、モロッコの昔っぽさが残っていて、良く言えば趣がありますが悪く言えば古くて汚い。
メディナを歩き周っていると、ゴミが散乱していて悪臭のする様な所も結構あります。
私は、この昔っぽい雰囲気も嫌いではないですが、憧れの世界遺産にしてはちょっと期待はずれだったかな~…。
翌日は、Riadの近くからタクシーを拾い、朝08:50分(だったと思う)の列車でマラケシュに向かいました。
8時間の列車での旅。長かった~。