アイト・ベン・ハドゥ 1泊2日
ワルザザードの街は、国王の意向で現在「プチ・ハリウッド化」しています。
ここには、ハリウッド映画の撮影で使われるスタジオがいくつかできていて、街も他の町とはちょっと違う雰囲気。
ハリウッドから、リッチな俳優やスタッフを迎えようと、国を挙げての努力が感じられます。
この街には、特に観光する所はないのですが、バスターミナルからは「フェズ」や「マラケシュ」「カサブランカ」等主要都市へのバスが出ているので、サハラ砂漠への中継点として旅行者には便利な街です。
私達は、ここからタクシーをチャーターしてアイト・ベン・ハドゥに移動。
(タクシー1台100DH)40分程の距離です。
この日は、有名なカスバ に近い『Complexe Touristique la Kasbah』を1泊電話で予約しました。
アラビアのロレンスをこの地で撮影した際に、俳優さん達が宿泊したホテルだそうです。
結構大きな宿泊施設で、ホテルとレストラン(プール有り)とお土産屋さんが同じ敷地内に建っています。
部屋の前の中庭↓
1泊ツイン1室朝食付:50US$
部屋はかなり小さく、バスルームはシャワーのみ。
結構古いホテルです。お湯が出るまでに時間がかかるとフロントさんに言われていたのですが、本当になかなかお湯が出なくて、30分ほど蛇口を開けたまま待ちましたが、結局ちょっとぬるめのお湯にしかなりませんでした。
サハラ砂漠のキャンプ地でもそうでしたが、この辺りの水はかなり塩が含まれているようで、ショッパイ!
注:モロッコではミネラルウォーター以外の水は飲めません。
可も無く不可もなくのホテルですが、フロントさんがトルネコに似ていてとっても愛嬌のある親切なおじさんでした。
ホテルの小道からカスバが目の前に見えます。
おおお~!さすがに良い感じだわ~!
マラケシュからサハラまでの道程には、いくつもカスバを通り過ぎるのですが、ここのカスバは世界遺産になっているので、とっても保存状態が良いんですね。
カスバの入口で入場料を払って中に入ります。
カスバでの生活は、電気も通っていないので色々不便も多いようで、今では6~7世帯くらいしかこのカスバでは生活していないそうです。
観光客が来なかったら、ここも打ち捨てられて崩れていたかもしれません。
カスバの中
カスバの中は、迷路のようになっていますが、10分もあれば一番上まで登れます。
私は観光客の少ない午前中にカスバを歩きましたが、昼頃から続々とツアーのバスが到着していました。
上から見たカスバ↓
川(この時は干上がっていて水がなかった)を挟んだ対岸にホテルやお土産屋さんがたくさん建っています。
こんな建築物、なかなか他では見られませんね。
たまたま、この日はお天気が悪く、途中で雨が降り出しました。
雨の後には、川も現れて・・・こんな感じ↓
このカスバは、映画「グラディエーター」などでも使われています。
マラケシュからは、6時間くらいかかって遠いんだけど、モロッコに来られた際はぜひ
私は、次回ココに来る事があったら、絶対このホテルに泊まります。
カスバをホテルにしているので、電気は通っていないみたいなんだけど、そこがまた良いっ!!!
『Kasbah tebi 』。
さて、モロッコ旅行で楽しみにしていたアイト・ベン・ハドゥも見れた事だし、2日後の帰国便に乗る為に再びマラケシュに戻ります。
だけど・・・戻りたいのに戻れな~い
ここ、アイト・ベン・ハドゥには、観光客がたくさんやって来るんですけど、大体皆さんツアーのバスでやって来ます。
なので、自力で移動しようと思ったらグランドタクシー(乗り合いタクシー)くらいしかないんです。
しかも、台数がすごく少ない&到着した時には既に満席だったり・・・。
小さな村のグランドタクシー乗り場で立ち尽くす私達。
仕方がないので、カフェでタジンを食べてミント・ティーを頂いてタクシーを待ちます。
1時間半程待って、やっと1台のグランドタクシーを周りにいた親切なモロッコ人の人達が捕まえてくれ、「この旅行者を乗せてくれ」と話をつけてくれました。
偶然、同じようにグランドタクシーを待っていた日本人女性が1人いまして、話を聞くと彼女、旅をして3年半になるんだそうです。3年半!!!
このモロッコ旅行を終えたら日本に戻るそうですが・・・すごいな、3年半ずっと旅行を続けるなんて。
とにかく、やっと乗れたグランドタクシーで、バスの通る幹線道路とのジャンクションまで移動(8km程の移動で1人10DH)。
そこから、再びマラケシュ行きのバスを待ちます。
確か、ワルザザード発マラケシュ行きのバスが15:30頃にあったはずなので、そのバスに拾ってもらいたい。
でも、バス、来ない。なかなか、来ない
待つ事1時間程で、無事にバスに乗る事ができました。
いや~、良かった。今日中にマラケシュに戻れる!(バス代1人60DHだったと思う)
マラケシュまでの車窓の眺めは、来た時と同じですが、夕暮れ時はことさら美しく
「あぁ、この時間帯のドライブって良いもんだな・・・」と、思ったりもしたのですが、
アトラスを越える頃には陽もとっぷり沈み・・・。
真っ暗な中のアトラス越えは、またまた過酷なものでした。
街灯なんてあるはずないですからね、真っ暗で、道幅も狭く、ガードレールもあってないようなもの。
クネクネのヘアピンカーブを、大きなバスがユッサユッサと揺れながら曲がるんですけど、正直、怖い。
崖から落ちそうで、本当に怖い。
途中、トラックが一台崖下に落ちてましたが、ちょっとハンドル操作を間違えたら、間違いなく命はないなぁ・・・。
私の心配をよそに、バスはユッサユッサと進みまして、夜のマラケシュに到着。
マラケシュの長距離バスのターミナルから、私達の宿泊していたRiadまでは歩いて移動できる距離(徒歩15分弱)だったので、バックパックを背負ってRiadまで移動。
サハラ砂漠に移動する前にも宿泊した同じRiadです。
「あ~、やっと戻れた・・・素敵な我が家」
我が家じゃないですけど、本当にこのRiad、落ち着きます。
この夜から2泊は、ちょっとだけ奮発してスイートの部屋を予約してあったんですけど、お部屋に案内されて「おおおお~」
こんな感じ↓
写真が上手く撮れてなくて良さが全然伝わらないんですけど・・・
部屋には大きなクローゼットにソファーもあり、バスルームも広くてバスタブ付き。
もし、ここのRiadに宿泊する方がいらっしゃったら、1000円くらいの宿泊料金の違いなら、絶対スイートのお部屋をお勧めします。
スタッフもとっても親切だったし、フナ広場からも遠くはないです。歩いて15分くらいだけどメディナのお店を覗きながらの道なので楽しい♪ 『Riad Dar Balthazar 』、大満足なお宿でした♪
『最終日:マラケシュで観光』 に続く